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 〜新会社法〜
  会社法に関する法務問題4
  株式会社役員の任期の伸長

株式会社役員の任期の伸長

 今回は施行後ただちに検討すべき事項として、株式会社役員の「任期の伸長(普通より、のばすこと)」をみてみましょう。

  1. 株式会社は、所有と経営の分離が原則。したがって役員は定期的に株主のチェックを受けます。取締役であれば2年、監査役であれば4年で、任期が満了して再選するかどうかを株主総会に諮る。
    これが原則です。
    そして株式会社の役員は、登記事項ですから、任期満了、および選任をそれぞれ登記しなければなりません。
    前後がまったく同じでも登記の義務があるわけです。この登記の登録免許税は3万円(資本金が1億円以下ならば1万円)です。
    2年に1度この支出(弁護士・司法書士に手続依頼すればさらに手数料として約5万円)が必要になります。

  2. ところが、今回の会社法では、株式会社でも一定の場合、役員の任期を最長10年まで伸ばすことができるようになりました。
    取締役であれば最大4回分、約32万円もの費用が節約できる計算になります。
    したがって、役員が今後何年もかわることがない場合など、是非今回の会社法施行を期に、株主総会で定款変更をして、任期を伸長しておくことを検討してみたいものです。

  3. そこで、まず、定款で任期伸長する場合の条件ですが、この制度を採用できるのは、非公開会社(全株式に譲渡制限のついた閉鎖的な会社)に限られます。
    次に、任期を伸長することのリスクですが、伸長したら最後、株主総会で解任するときに、正当な理由がないと、解任された役員は、会社に対し、残存任期分の役員報酬相当額を損害賠償請求できることがあげられます。

  4. いずれにしても任期を延ばすことができますが、伸ばすかどうかは自由であり、伸ばしたときのリスクも考慮して検討しましょう。
    一概に「出来るのだから伸ばすべきです」というのは無責任な素人発想というべきです。
    私見では、株主1名で、その者だけが役員である場合には、伸ばすべきかと思います。
    なぜならば多くの有限会社の例にならえば弊害が少なそうだからです。ただ、一点、10年後の任期満了、及びその改選登記をわすれてしまうと、次に、任期満了に気がつく機会は、ほぼ皆無ですから、最終的な懈怠の過料金が、跳ね上がりかねませんので注意が必要です。

 

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 〜相続〜
  葬式費用を債務控除できる方法を教えてください

葬式費用ならば何でも相続財産から控除できますか?
また、葬式費用を相続財産から控除するために用意する書類があれば、教えてください。

 葬式費用ならば、何でも相続財産から控除できるわけではありません。 相続財産から控除できる葬式費用は、次のようなものです(相基通13-4)。

  1. 葬式や葬送を行う時やそれ以前に、埋葬、火葬、納骨又は遺骸や遺骨の回送などにかかった費用。(仮葬式と本葬式を行った時は、その両方にかかった費用が認められます。)
  2. 葬式の時に、施与した金品で、被相続人の職業、財産その他の事情に照らして相当と認められるものにかかった費用。
  3. 1.及び2.のほか、葬式の前後に生じた出費で通常葬式に伴うものとしてかかった費用。(例.お通夜にかかった費用)
  4. 死体の捜索又は死体若しくは遺骨の運搬にかかった費用。

また次のような費用は、相続財産から控除することはできません(相基通13-5)。

  1. 香典返戻にかかった費用。
  2. 墓碑及び墓地を買うためにかかった費用並びに墓地を借りるためにかかった費用。
  3. 法会(初七日や法事)にかかった費用
  4. 医学上又は裁判上の特別の処置をするためにかかった費用。

 なお、相続税の申告をする際にこれらの費用について控除を受けるために用意する書類は、支払った内容、金額などが分かる書類です。

具体的には、領収書、請求書などが該当します。

 

◇旬の特集◇
 〜ポイント〜
  不正の起きない仕組み作り

内部から情報が漏洩したり、会社のお金を使い込まれていたり等、従業員の不正の報道を時折耳にします。

不正が起こる責任は、当事者である従業員だけでなく、その会社のリスク管理体制にもあります。

不正が起こらないよう、日頃から対策を心がけるのも経営者の大切な務めです。

主に経理部門での対策を中心に、従業員の不正を防ぐポイントをまとめました。

CASE STUDY : 値引きの決定権は誰にある?  

  企業の利益は営業マンが稼いでくるわけではありません。
そこには仕入担当者もいるでしょうし、物流担当者もいます。請求書を発行する総務経理だっています。
会社全体が利益獲得のため、様々な業務を分担して行っているわけです。売上値引きはそうして稼いだ利益を減らしてしまう、言わば招かれざる客です。
ないに超したことはありません。しかし、営業政策上、必要な場合もあるでしょうから一概に悪者扱いは出来ませんが・・・。

  この売上値引きはどのように決定されていますか?営業マンの判断で決まっていませんか?であるとすれば、様々な問題がでてきます。

  まず、安易な値引きが増えること。値引きをすれば売れる。売れないより売れた方が良いからドンドン値引きを行ってしまう・・・。そうした体質に陥ることは必至です。
もっと恐いのはそれを悪用されることです。値引きが営業担当者レベルで出来てしまうと、こんな恐いことが・・・。

  営業マンは顧客のところにいって通常に売り上げます。
翌月の集金時に小切手なり現金なりでお金を頂きます。
例えば集金額を100万としましょう。営業マンはこの100万円を会社には持ち帰らず、10万を懐に入れてしまったら・・・。会社には10万円の値引きです、と報告すれば良い・・・。
領収書は顧客分に100万円と記載し、控えは90万・10万値引きとすれば分からないでしょう。カーボンであれば鉛筆で複写させた後、消しゴムで消せば分からない・・・。
領収書を市販のものを使っているならば、こうした手間も必要なく不正ができますし、自社領収書であっても2冊持ち出し可能であれば、簡単に不正ができる・・・。また、小切手は銀行に持っていけば換金できますから、現金入金と報告すれば分からない・・・。

  ここでのチェックポイントは3つあります。

  まず、営業担当者に値引き決定権を与えないこと。値引きの際には上司の決裁を仰ぐなど、社内報告制度の確立が必要です。また、ここでは事後値引きは認めない等のルールも必要でしょう。

  2つめは領収書の管理です。領収書は営業マンが発行できないようにする、領収書には連番をふる、自社専用の領収書を使う、領収書控えに顧客のサインをもらう、など領収書管理を徹底させることです。

  3つめは、集金管理です。顧客に振り込みをお願いする、定期的に売掛金残高を顧客の買掛金帳簿残と照合してみる、などが必要でしょう。



CHECK!! ここに着目!交際費から不正を見抜く!
  • 支払伝票や領収書から、得意先を接待したことが確かでないと認められるものがないか。
  • 得意先に対する接待であっても、その接待を行なうことに十分な理由があるか。
  • 領収書の宛名は会社になっているか。
  • 部長、課長ごとの行きつけのバー等が特に片寄っていないか。
  • 特定の役員が1人またはごく少人数で頻繁に利用している事実はないか。