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2007年7月26日(木)
同族会社の給与の注意点
 
 

 同族会社の役員の給与は、平成19年度より、大きな改正によって、費用と認められる給与にいろいろな取り決めが定められました。

 役員に対して支払われた過大な給与は費用となりませんが、役員でない場合は給与をいくら支払っても費用と認められるのでしょうか。

 役員でなくても役員の親族などについては、注意が必要な場合があります。

(1)みなし役員

 法人の使用人でも、持株割合等が一定の要件を満たし、その法人の経営に従事している場合は、税法上は役員とみなされ、役員としての規定を受けることになります。

(2)特殊関係使用人に対する給与

 役員と特殊な関係にある使用人に対して支払った給与の額のうち、不相当に高額な部分の金額は、法人税の所得額の計算上は費用とは認められないこととされています。

 ア.給与とは

   給料、賞与のほか、経済的な利益も含み
   ます。

 イ.特殊関係使用人とは

  1. 役員の親族
  2. 役員と事実上婚姻関係と同様の関係にある者
  3. 1.2以外の者で、役員から生計の支援を受けている者。
  4. 2.3の者と生計を一にしているこれらの者の親族。

 ウ.不相当に高額な部分の金額とは、

   使用人に対して支給した給与の額がその
   使用人の職務の内容や他の使用人に対
   する支給額、その法人と同じような会社の
   給与の支給状況等と比べてみた場合に、
   対価として相当な金額を超える場合のそ
   の超える金額をいいます。