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  〜青色専従者給与〜
  青色専従者給与について
 

[相談]

 夫がホームページ作成の仕事を個人事業として行っています。その夫と生計を一にしている妻は、夫の仕事を手伝いながら、ダンスのインストラクターとしても活動しています。妻もインストラクターとしての事業所得(年間に150万円ほど)がありますが、夫から青色専従者給与をもらうことは可能でしょうか?

 

[回答]

 青色専従者給与については下記のように定められています。

  • 青色申告者が営む事業に専ら従事している生計を一にする配偶者その他の親族(15歳未満の人は除く)に支払う給与についてあらかじめ所管の税務署長に届け出ている場合には、その届出の範囲内の金額について労務の対価として相当と認められる場合には、必要経費に算入できるものとする。
  • 専ら事業に従事するかどうかの判定は、その年を通じて6ヶ月を超える期間

 その事業に専ら従事しているどうかにより判断する事となりますが、次のよ うな場合には、事業に従事する事のできる期間の2分の1を超える期間その 事業に専ら従事すれば青色事業専従者として認められます。 

(1)年の中途における開業、廃業、休業又はその事業主の死亡、季節営業  などで事業がその年中を通じて営まれなかった場合。 

(2)当該事業に従事する者の死亡、長期にわたる病気、婚姻、その他相当の
   理由によりその年中を通じてその事業主と生計を一にする親族として事業
   に従事する事ができなかった場合。

また、事業に専ら従事する期間に含まれない期間として下記のように定められています。  

(1)学校教育法第1条、第82条の2(専修学校)または、第83条(各種学校)
   の学生又は生徒であるもの。
  (ただし、夜間において授業を受けるもので昼間を主とする当該事業に従
   事するもの、昼間において授業を受けるもので夜間を主とする当該事業に
   従事するもの、その他当該事業に専ら従事することが妨げられないと認め
   られる者を除く) 

(2)他に職業を有するもの。(その職業に従事する時間が短いものその他当該
   事業に専ら従事することが妨げられないと認められる者を除く) 

(3)老衰その他心身の障害により事業に従事する能力が著しく阻害されている
   者。 

今回のケースでは、上記の(2)に該当しますので、妻がどの程度、夫の営む仕事をお手伝いなされている状況かが問題となると考えます。

今回のご質問からでは、妻のダンスのインストラクターとしての勤務状況が具体的に分かりませんので、明確なお答えはできませんが、例えば、妻のダンスのインストラクターの仕事が、平日の夜間や、週のうち特定の日のみであるといった場合において、その他の時間を利用して夫の営むホームーページ作成の仕事をお手伝いされている状況であれば、客観的に考えてみましても、夫の営む仕事について、専ら従事することが妨げられないと認められる場合に該当するものと思われますので、妻に支払った給与を青色専従者給与として必要経費に算入することが可能であると考えます。