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 〜相続〜
 離縁(親族関係停止)に関する旧民法の規定
 

旧民法では、養子の離縁(親族関係の停止)について現民法には存在しない規定があります。

 

 

旧民法では、養子の離縁(親族関係の停止)について現民法には存在しない規定があります。

 旧民法では「養親が婚姻により家に入ったものである場合に養親が離婚等により養家を去ると、その去った養親と養子との親子関係は消滅する」と規定されていました。

 上記規定が適用された場合には、養子の戸籍には「親子関係消滅」に関する記載が何もなされません。
(その後、もう一方の養親と離縁した場合には養父(養母)との離縁についてのみ記載されます。)

 そのため、上記事例の戸籍謄本を添付して法務局に申請をすると 「相続人が不足です」と補正電話が入ることがあります。その際は、 旧民法730条の存在をお伝え下さい。

 

旧民法第730条  養子ト養親及ヒ其血族トノ親族関係ハ離縁ニ因リテ止
          2 養親カ養家ヲ去リタルトキハ其者及ヒ其実方ノ血族ト養子ト
            ノ親族関係ハ之ニ因リテ止ム
          3 養子ノ配偶者、直系卑属又ハ其配偶者カ養子ノ離縁ニ因リ
            テ之ト共ニ養家ヲ去リタルトキハ其者ト養親及ヒ其血族トノ
            親族関係ハ之ニ因リテ止ム  

旧民法第731条  第七百二十九条第二項及ヒ前条第二項ノ規定ハ本家相             続、分家及ヒ廃絶家再興ノ場合ニハ之ヲ適用セス