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◇新着法務行政情報◇
 〜新会社法〜
 会社法施行における各種議事録の変更
 

5月6月は株主総会シーズンですが、新会社法施行に伴って各種議事録の
作成に生じた主な変更って何ですか?

 

記載事項の規定が詳細になり、かつ株主総会議事録の署名義務が廃止されました。

【解説】
会社法施行に伴い、株主総会、取締役会等の議事録作成に関する事項は、大半 が法律から法務省令に委ねられることとなり(会社法第318条1項と商法244条、 会社法369条1項と商法260条の2対比)、大きく以下の点が注目点となります。

  1. 記載事項の規定詳細化議事録の記載事項につき詳細な規定が設けられたため(会社法施行規則72・101条3項)議事録の作成にあたっては当該規定を確認する必要があります。
      〜各種議事録記載事項規定例〜 ※詳細は会社法施行規則をご参照下さい。
  • 「開催された日時及び場所(当該場所に存しない株主・取締役等が総会に出席した場合における出席方法)」
  • 「出席取締役等の氏名」
  • 「議長の氏名」 、等

    (株主総会議事録においては「議事録作成に係る職務を行った 取締役の氏名」も必須です。)
  1. 株主総会議事録の署名(記名押印)義務廃止株主総会議事録では従来要求されていた“議長及び出席取締役の署名(記名押印)”(商法244条3項)が不要となりました。(会社法309条と369条3項対比・318条参照)
    但し、その一方で“出席した取締役等、議長、議事録作成に係る職務を行った取締役の氏名”等を議事録中に記載することにより、責任所在を明確化することが求められています。(会社法施行規則72条3項4号6号)
    (※なお、取締役会議事録については、署名義務の廃止はなされていませんのでご注意下さい。(会社法369条3項))