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2010年3月11日(木)

「価値工学」で儲けよう!
 
 

 製品の開発・改良に長年活用されてきた「価値工学」と言う方法があります。


「価値工学」とは

 価値工学の考え方は「価値(バリュー)=Function(ファンクション・機能)/Cost(費用)」と定義します。

 分母のCostは製造原価(又は仕入れ価格)、分子の機能とは、顧客の満足度が決まる製品の基本機能(冷蔵庫なら冷却のコストパフォーマンスや使い易さなど)と付加機能(冷蔵庫のデザインの美しさなど)のことで、工夫すれば数値化できます。

 「価値工学」を簡便に応用する場合、価値を上げる方法を次の5つのパターンをヒントにして改善します。

  • @は製品の機能を上げ、同時にコスト 
    (製造原価)を下げることによってこの製
    品全体の「価値」を上げるパターンで、最も理想的なパターン

  • Aは製品機能を向上してコストを維持

  • Bは製品機能を維持してコストを下げる

  • Cは製品機能を大幅に向上し、コストをやや上げる

  • Dは製品機能を下げてコストを大幅に下げる

 どのパターンも「価値」が向上しますが、改善によってどのようなリスクが生じるか、注意深くチェックする必要があります。


「価値工学」を生かそう!

 「価値工学」を会社として生かすためには、社員のやる気を高めることが大切で、例えば次のような施策を打つと良いでしょう。

  • 技術者に「価値工学」を学ばせ、製品の価値向上がもたらす経営上のメリットを示して、創意工夫を求める。

  • 技術者の意欲を高めるために、毎年ベテランも若手社員も参加する価値向上・製品開発・改良アイデアコンテストを行って、評価・表彰を行う。

 社長が、このような具体的方法で社員に働きかけると、社長のメッセージが的確に伝わり、利益確保へ向けて人と組織が活性化する企業改革が進みます。