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2009年11月16日(月)

社員がやる気を出す評価の仕方
 
 

 社員70名の化学薬品製造業B社では賃金テーブルと評価項目を社員に公開しており、4半期毎に社長が管理職全員の出席する席で「○○課は、外部環境が厳しくなった中で良く頑張ったので5段階評価のAランク」
「△△課は、競合の状況が好転したのに機会の活用が不足したので、Dランク」と、具体的な根拠を挙げて評価を発表し、半期ごとの賞与に反映するとともに、年度の評価では昇給や処遇で報いていますので、課長達は発奮し、おおいに頑張って競争し、好業績をあげています。


上手な人事考課制度づくり

 人事考課制度は

  • 業績などに応じた公正な評価で賞与や昇給に反映させる。

  • 能力の発揮度合を評価して、社員の能力開発・育成を図る。

 と言う二つの目的があります。


制度づくりのポイントは

  • 評価項目を、
    「会社の業績への貢献」
    「対人関係能力(顧客や部下とのコミュニケーション能力の発揮度)」
    「技術・技能・ノウハウの活用度」
    「意欲・勤務態度」

    で構成し、自社の業務実態に合った分かりやすい表現にすること

  • 評価項目・評価結果の賃金や処遇への反映ルールを公開すること

  • 評価結果の公正性・納得性を保つこと

 にあります。

評価のコツ

 その評価結果の公正性・納得性を持たせるコツは次の3点です。

  • なるべくホットな(結果がでたら早めに)評価結果を伝える。

  • 評価の根拠事実をキチンと伝える。

  • 全員が自分の評価の社内に於ける位置付けが解るように伝える。

 それは大変難しく、多くの企業が苦労していますが、事例のB社は上手にやって、社員がやる気を出す効果をあげているのです。


政府の支援施策

 人材育成に関して、職業能力の向上のための支援制度として「キャリア形成促進助成金制度」があり、問い合わせ先は独立行政法人雇用・能力開発機構都道府県センター(電話:0570-00154)です。