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2009年11月6日(金)

儲かる体質づくり
 
   メッキ技術開発を手掛ける社員80名のZ社は技術を伸ばすために、かねて技術開発で関係を持っている大学の先生に声をかけて学生を集める一方、60歳を超える高齢者の技術を大切にして、コア技術を支える人材確保に努めていますが、同時に社会保険料負担を回避できる労働条件で短時間勤務制やペア勤務制を取り入れて、人材確保と人件費の低減を併せて実現しています。

 ここでは、「固定費の抑制に効果がある人件費の変動費化・短時間勤務制やペア勤務制」に注目しましょう。


損益分岐点売上高

 経営にとって「黒字」「赤字」との分かれ目・採算ライン・損益トントンになる売上高を知ることが大切で、それを知るための分析が「損益分岐点分析」です。

 自社の費用を「変動費(売上高によって比例的に変動する材料費や仕入れ原価など)」と「固定費(短期間では売上高の増減と関係なく発生する減価償却費・家賃・正社員の人件費などの費用)」に分けて、枠内の算式で計算します。


損益分岐点分析を経営計画で活用

 損益分岐点を下げることによって、儲かる体質づくりができますが、その重要な対策の一つが
「固定費の変動費化」で、その他の対策も含めて計画的に取り組むため、この分析を経営計画で活用したいものです。

損益分岐点売上高(円)=
  固定費/(1−変動費/売上高)=
  (売上高−材料費−外注費−経常利益)/
  {1−(材料費+外注費)/売上高}←【製造業、建設業】
  =(売上高−売上原価−経常利益)/(1-売上原価/売上高)←【非製造業】

損益分岐点図