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2009年7月21日(火)

財産分与は離婚成立後
 
 

財産分与とは

 財産分与とは離婚の時に夫婦の協力で築いてきた財産を2人で分け合うことです。

 ご主人名義の財産であれ、もともと2人で築いてきた財産であると言う考えに基づいて分けるだけですから、基本的に税金はかかりません。


不動産の財産分与は

 しかし財産と言っても、日本の場合多くは不動産です。

 しかも不動産の財産分与は換金して分けるのではなく、名義を変更して分ける事が一般的です。

 特にご自宅などは、換金せずにどちらかがそのまま住みつづける場合があります。


ご自宅はご主人名義

 ご自宅を購入する場合、奥様が子育て等で専業主婦の時などは、奥様に収入がありませんから、住宅ローンが組めず、多くの場合はご主人名義となります。

 共稼ぎで、奥様にも収入がある場合は、共有名義で住宅ローンが組めます。

財産分与は離婚成立後

 共有名義にしろ、ご主人名義にしろ、ご自宅を財産分与で奥様に分与する場合には、離婚が成立し、赤の他人になってからおこなってください。


譲渡所得が発生します

 税務上、財産分与自体には税金はかかりませんが、ご自宅などの不動産を分与した場合は、一度不動産を売却して換金した後に分与したと考えます。

 ご主人にご自宅を売却したことによる税金がかかってきます。


離婚前では特別控除は使えない

 ご自宅を売却した場合、売った値段から買った値段を引いた譲渡所得から3000万円の特別控除ができます。

 しかしこの特別控除はご夫婦や親族の間での取引では摘要できません。

 ですから離婚が成立する前に、財産分与による名義変更をおこなった場合には、特別控除が使えず思わぬ税金がかかってくることがあります。

 くれぐれもご注意ください。