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2007年6月28日(木)
外国に弱い印紙税
 
 

印紙税の属地主義

 印紙税法は日本の国内法ですから、その適用地域は日本国内に限られます。

 したがって、課税文書の作成が国外で行われる場合には、たとえその文書に基づく権利の行使が国内で行われるとしても、また、その文書の保存が国内で行われるとしても、印紙税は課税されません。

国外とは、国境とは

 地図の上での国境はすぐわかります。

 しかし、越境は正規のルートから出入りしない限り、密入出国となってしまいます。その正規のルートとは、通常は税関を指します。

 従って税関を通過すると出国したことになり、そこはすでに国外です。

 外国船クルーザーが定期船のように近海外洋カジュアル・クルーズの企画をしていますのでそれに乗ればすでに外国です。


課税文書の完成時点

 アメリカの会社と不動産の売買契約を締結することになった場合、その契約書をまず当社において2通作成し、それに代表者の署名押印をして相手方に郵送し、相手会社がこれに署名し、そのうちの1通を当社あてに返送してくるような時、契約書完成時の場所はアメリカですから、印紙税が課税されることはありません。

 逆の場合には、アメリカで保存するものにも印紙税がかかります。

アメリカに印紙税はない

 1765年、イギリスは莫大な財政赤字を抱えていたために、印紙税というアメリカ向けの特別税を作りました。

  しかし、アメリカ人の反対にあい、結局頓挫しました。

 でも、その後イギリスはさらに一連の新税導入をしてきたので、アメリカ人の激しい反発を呼び、「代表なければ課税なし」の言葉とともに、各植民地の「不輸入協定」つまり事実上のイギリス商品ボイコット運動を呼び起こし、アメリカ独立戦争の引き金になって行きました。

  そんな歴史があってか、アメリカには印紙税はありません。