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2007年2月28日(水)
複利のマジック
 
 

20世紀最大の発見

 20世紀最大の物理学者と言えば、アインシュタインを挙げる事にはそれほど異論は無いかと思います。

 ある記者がアインシュタインに「20世紀最大の発見は何ですか。」と問いかけました。

 おそらく、その記者も皆さんも「相対性理論」と答えるだろうと推測されたかと思います。

 しかし、アインシュタインはものの見事にそのような期待を裏切りました。アインシュタイン曰く「20世紀最大の発見は複利の効果だ」と。


インディアンの24ドル

 インディアンが1626年にマンハッタン島を24ドルで売ったことはアメリカでは有名な話です。

 現在から考えれば、あまりにも安く売ってインディアンたちは大損をしたとみられています。

 しかし、インディアンたちがこのお金を複利で投資していたら、今このマンハッタン島を買い戻せることが出来るのです。

 インディアンたちが1626年に8%の金融商品に投資していたら、最初の24ドルが2006年には120兆ドルになって います。


1990年のマンハッタン島の土

 地評価額が470億ドルに過ぎないので、充分に買い戻せ、住民に多額の立退料を支払うことが計算上できることになります。

72の法則

  インディアンの話だとスケールが大きくてピンと来ないという方が大半だと思われます。

 これからお話しする72の法則は実用的なので覚えて損は無いと思います。

  72の法則は手元の元金が2倍になるのに何年かかるのか、何%で運用すればよいのかを計算するための法則です。


 計算式にしてみますと、

  72÷利率=年数 72割る年数=利率

 のどちらでも使えます。

 例えば、8%で複利運用していたら何年で2倍になるかを教えてくれます。

 72÷8(%)=9(年)となります.

また6年で元金を2倍に増やしたいのなら複利を12%に増やさなければなりません。

 72÷6(年)=12(%)
 
 経営や投資において複利の効果を戦略的に使うか否かで、長期的に決定的な差が出てきてしまうことを物語っています。